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2015年02月26日

年金給付の減少は「決まってしまった未来」なのか?

by 薄井 章夫 1074

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日本の少子高齢化は、これからの日本の経済に大きな影響を与えてきます。
その1つが、公的年金です。

公的年金は、皆さんもご存知の通り、現役世代が現在の高齢者を支えるという「仕送り制度」で成り立っています。

公的年金制度の位置づけと仕組

日本年金機構「公的年金制度」の解説より 引用


今後、「少子化」が進んで行くと、現役世代である年金保険料を納付する人口が減少します。


つまり、「仕送り額」が少なくなるということです。一方で、「高齢化」が進むことで年金給付を受ける人口が増えます。

納付が減って、給付が増える訳ですから、将来の公的年金制度はこれまで通りという訳にはいかなくなる事は容易に想像できます。


公的年金が無くなる事はないと思いますが、給付が少なくなることはご理解頂けることでしょう。

無い袖は振れないという事ですね。


そして、先程も説明しましたが、現在の年金制度は、「現役世代→高齢者」への「仕送り制度」です。                  

この制度は、物価に合わせて年金給付も上げ下げするという「物価スライド制」を実現するのに最適な方法でした。                                               

ところが、冒頭にある「少子高齢化」が問題になってきた2000年前後あたりから、いろいろな年金改革が施行されてきています。


この年金にまつわる改革を書き出してみました。

●1994年(平成06年)老齢厚生年金(定額部分)の支給開始年齢の引き上げ
●2000年(平成12年)老齢厚生年金(報酬比例部分)の支給開始年齢の引き上げ
●2004年(平成16年)上限を固定した上での保険料率の段階的引き上げ
●2004年(平成16年)マクロ経済スライド制の導入
●2004年(平成16年)基礎年金の国庫負担割合の引上げ 等
●2012年(平成24年)消費税収を財源として基礎年金の国庫負担割合を1/2に
●2014年(平成26年)消費税を5%→8%

どれをとっても、納付を増やす(税金への転嫁)か、給付を減らす(支給を遅らせる)法案であり、国民にとっては残念な改革である事は間違いありません。。


改革の中でわかりずらいと思われる、「マクロ経済スライド制」とはどういうものでしょうか?

厚生労働省のページからそのまま言葉を引用し、説明させて頂きますと、

★「マクロ経済スライドとは、そのときの社会情勢(現役人口の減少や平均余命の伸び)に合わせて、年金の給付水準を自動的に調整する仕組みです。」(厚生労働省より引用)
http://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/finance/popup1.html


つまり、「公的年金の給付は社会情勢に合わせる」という事ですので、「少子高齢化」が進む場合には給付水準が下がって行くという事になります。
(もちろん、それ以外の条件もあるのでこれがすべてではありませんが)

総人口と高齢化率、合計特殊出生率の推移

日本年金機構「公的年金制度」の解説より 引用


年金給付が増加に転じさせるためには「少子化」から脱却し、人口が増加に転じて行くか、相当な税収アップ(国民負担)が実現しない限りはむずかしいのかもしれません。


「決まってしまった未来」という言葉が正しいかどうかはわかりませんが、今の現状について、私たち日本人は理解する必要があるのではないでしょうか。
この「マクロ経済スライド」は、2015年の今年、始めて発動されるのではと言われています。


年金改革が始まった2000年頃に「貯蓄から投資へ」という言葉が出てきました。
この時代のキーワードは、「自助努力」と「自己責任」でした。


この言葉通り、「自己責任」で「自助努力」をしなければ、将来、公的年金だけに頼っての老後生活は厳しい時代になるのかもしれません。


だからと言って、年金を納めないという選択はしないで下さいね。
なぜなら、公的年金には「老齢年金」だけではなく、遺族を守る為の「遺族年金」や大きな障害を負ってしまった場合の「障害年金」もセットされているからです。


日本年金機構が公開しております『「公的年金制度」の解説』についてリンクしますので、参考にされてみてください。

https://www.nenkin.go.jp/n/open_imgs/free3/0000000011_0000018406.pdf


次回は、この不足分を補う為の方法として、2001年(平成13年)から発足した確定拠出年金について触れて行きたいと思います。


確定拠出年金を制するものは、明るい将来が開けてくるかもしれません。
(薄井)


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