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2015年03月06日

財務分析(安全性分析とは)

by 山口 慶一 872

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今回は、前回に引き続き財務分析の手法の1つである、安全性分析についてお話させていただきます。

安全性分析とは、財務基盤の健全さを意味します。銀行などの債権者から見た債務不履行の危険性がどれくらいあるかを判定する際に用いられます。安全性分析を行う際に用いられる代表的な指標は以下のものなどがあります。

1.流動比率

流動比率=流動資産/流動負債

流動比率は、短期的な負債である流動負債を、返済源である流動資産でどれだけ補っているか、を表します。一般的には120%〜140%であれば良いといわれています。

2.当座比率

当座比率=当座資産/流動負債
当座資産=現金預金・売掛金・受取手形・有価証券などの短期的に現金化できる資産

当座比率は流動比率と比べ、より厳密に支払い能力を示したものです。当座資産とは、流動資産の中でも、特に短期的に現金化できる資産のみ考慮したものです。一般的に、当座比率は100%以上が望ましいと考えられています。

3.固定長期適合比率

固定長期適合比率=固定資産/(自己資本+固定負債)

流動比率・当座比率が短期の安全性を分析するのに対し、固定長期適合比率は長期の安全性を分析します。一般的に固定長期適合比率が100%を超えると、問題があると判断されます。すなわち、長期にわたって固定される設備等の固定資産が固定負債と自己資本でまかなえていないということであるため、100%を超過する部分は短期負債(短期借入金等)で補っていることを示し、自転車操業的になってしまっています。さらに、この比率が100%を超える場合、流動比率も100%未満となるため、短期的な支払い能力にも問題があるといえます。

4.自己資本比率

自己資本比率=自己資本/総資本
総資本=自己資本+負債

総資本は自己資本と負債の合計であるため、総資本を株主からの出資である自己資本がどれだけ占めているか、を表します。負債は主に借入であるため返済が必要ですが、自己資本は返済不要です。そのため、自己資本比率が高い、つまり返済不要の自己資本の比率が高いと、経営は安定すると考えられます。

5.インタレスト・カバレッジ・レシオ

インタレスト・カバレッジ・レシオ=事業利益/支払利息
事業利益=営業利益+受取利息+受取配当金

支払利息の何倍の事業利益(経常的な収益)を獲得できているかを示します。すなわち、債務返済能力の算定において、支払利息の支払いのために十分な利益を獲得できているかを示す指標です。この指標が1.0を下回る期間が続くと、追加的な借入は困難になってくると考えられます。

安全性分析に用いられる代表的な指標をいくつか紹介しましたが、必ずしも安全性が高すぎればよいということではなく、絶対この方が良いということはなく、あくまでバランスが大切、ということになります。安全性が高すぎても、投資をせずにキャッシュが社内に眠っていることを意味するため、非効率であると考えることもあるためです。


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